「進撃の巨人」は他の作品では類を見ないほど悲惨な目にあうキャラクターが多いですね。進撃のかわいそうなキャラ談義になればそれはもう会話が途切れることはなさそうです。
- 仲間に裏切られて理由もわからずに死を迎えたマルコ。
- 両手両足を切られて巨人に食われたベルトルト。
皆さんもいろいろな意見があることかと思います。
ですが、一番かわいそうな人はライナー・ブラウンをおいて他にいないでしょう。
現段階ではしっかり生存しているライナーですが、死にかけた回数と精神的ダメージの量は他のキャラクターとは比較になりません。
それでは、幼少期から続くライナーの苦難の歴史をなぞっていきましょう。
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幼少期:マーレ戦士隊へ入隊
幼少期の複雑な家庭事情
幼少期の記憶をたどるシーンではいきなり「母親がエルディア人であるために、マーレ人である父とは暮らせない」という悲しい過去が明らかになります。
少年ライナーはそんな母の悲しみを取り除くための唯一の方法として、九つの巨人を継承する「マーレの戦士」を目指します。
マーレの戦士に選ばれたエルディア人の家族は「名誉マーレ人」としてマーレ国内で自由に暮らす権利が与えられるからです。
ちなみにベルトルトの家族は名誉マーレ人になったことでマーレ政府から手厚い支援を受けることができたようです。
戦士候補生に志願→落ちこぼれる
そんなライナー少年ですが…戦士隊の訓練成績では同期のマルセル、アニ、ベルトルト達に歯が立ちません。
なんとか戦士候補生に滑り込んだものの、評価されたのは隊長への媚びへつらいだとバカにされます。
しかしその後、奇跡の大逆転で鎧の巨人の継承者に選ばれ晴れて「マーレの戦士」となることができました。
自分をバカにしたポルコを見返してドヤ顔のライナーでしたが、後に衝撃の事実を突きつけられることとなります。
本当は…お前は戦士に選ばれるはずじゃなかったのに…俺が…お前を持ち上げたり弟を貶めたりして…軍に印象操作した
諌山創『進撃の巨人』第95話「嘘つき」より
は?
なんと…ライナーが選ばれたのは実力ではなく、ポルコを戦士にさせたくなかった兄マルセルの工作によるものだったのでした。これはショックですね…
ていうかマルセルもわざわざ言わなきゃいいのに…
パラディ島潜入作戦でアニに蹴られまくる
マーレの戦士に選ばれたライナー、マルセル、ベルトルト、アニの4人はパラディ島へ潜入し、フリッツ王家が持つとされる「始祖の巨人」を奪還するという大役を任される事になります。
が、パラディ島へ上陸直後
指揮官マルセルがライナーをかばって巨人に食われてしまう。
責任を追求されたライナーはアニに蹴られまくります。
訓練兵になった後もアニにたびたび痛めつけられるライナーですが、この時ほどガチでやられたことはなかったでしょう。
その後、3人はパラディ島の人類を囲むウォール・マリアを破壊。当初の任務を果たそうと奮闘するが多くの人を地獄に導いたことに対して自責の念に悩まされることとなります。
調査兵団時代
訓練兵時代
訓練兵団に潜入してからは、同期の中でもNo.2の好成績でリーダーとしてのカリスマ性を発揮、人望を集める。
この時期がライナーの人生で一番幸せな時期だったのではないでしょうか。
でも、訓練の最中にやはりアニにしばかれます。
ウトガルド城で死にかける
突如壁の中に現れた巨人に対応するため、ライナー達104期調査兵は丸腰のまま任務に駆り出されます。
夜は巨人は動けないという常識のもと、ウトガルド城という古城に宿泊する調査兵でしたが、初めて夜も活動する巨人に包囲され大ピンチ。
城内に侵入してきた巨人からコニーをかばい、腕を噛まれるライナー。噛み付いた巨人ごと窓から飛び降りようとします。
が、機転を利かせた仲間により巨人を振りほどき撃退に成功。腕を骨折したもののなんとか一命をとりとめます。
スパイ活動中に敵国の兵士をかばって死にかける、男気あふれるライナーでした。
エレン奪取作戦で死にかける
エレンに正体を明かし、5年前に壁を破壊したのは自分たちであると告白するライナーとベルトルト。
その直後、危険を察知したミカサによって斬り殺されそうになります。
が、ミカサのためらいにより死には至らなかった二人は巨人化して調査兵団と対決。
激闘の末、始祖の巨人・進撃の巨人を継承するエレンを拉致してマーレへと帰還しようとするも、調査兵団の追跡に追いつかれます。
マーレの戦士であると同時に調査兵団としての自分という二つの相対する境遇に精神の混乱をきたしていたライナー。
そんなライナーの苦悩を知ってか知らずか、裏切り者だの加害者だの罵声を浴びせまくる調査兵団の元仲間たち。。
これだけでも十分かわいそうですが、最終的にはエレンを奪い返された上に始祖の巨人を発動させたエレンによって無数の巨人の標的とされます。
多数の巨人にまとわりつかれて詰みかけたライナーとベルトルトでしたが、二人に同情したユミルの助けによって命拾いするのでした。
雷槍で死にかける
ライナー達はウォール・マリアの壁を塞ぎにきた調査兵団と、シガンシナ区で決戦。
潜伏していたライナーでしたが、アルミンの推理力であぶり出されたところでリヴァイ兵長の急襲を受け、首を刺されてやはり死にかけます。
アッカーマン一族、容赦ねぇ。。
が、なんとか巨人化が間に合い回復に成功しました。
戦闘に挑む鎧の巨人ことライナーでしたが、調査兵団の予想外の新兵器「雷槍」にて今度は頭を吹き飛ばされる大惨事に。
多くの読者が合掌したと思われるシーンでしたが、「全身の神経網に意識を移し、神経網を通じて巨人の脳を利用する」という離れ業によってまたもや生還します。
しばらく経って戦闘に復帰したライナーですが、頭を吹き飛ばされた時に前後の記憶も飛んでしまい、一度見たはずの雷槍に対応できませんでした。
再度の雷槍攻撃で巨人から本体を引き剥がされたライナー。
その後両手足を切断され、首をはねられる寸前で車力の巨人によって救出されます。
「進撃」屈指の激闘であったシガンシナ区の戦いですが、ライナーは1日になんと3回も死にかけることとなったのです。
マーレの戦士 復帰後
砲撃を受けて死にかける
パラディ島から撤退したライナーはマーレ国に復帰したのちも、数々の戦場で危険な任務をこなしていたようです。
ファルコの回想によると、パラディ島作戦失敗の責任で鎧の巨人を剥奪される寸前だったが命を賭した戦果の数々により立場を回復したとのこと。
巨人を剥奪=食われて死亡。
中東連合との決戦、スラバ要塞攻めでは最新鋭の敵国の軍艦による艦砲射撃をまともに受け、またも死にかけます。
さすがの巨人も近代兵器の前では無敵ではないと世界に宣伝する事件となりました。
心を病んで自殺未遂
それでも現役マーレの戦士として戦士候補生たちの尊敬を受けるライナー。
かつて仲間として過ごしたパラディ島の人々はマーレでは「悪魔」であり、彼らは殺すべき対象と信じられています。
そんな立場と気持ちの板挟みに苦悩し続けるライナーは…
自らライフルを口にくわえて自決しようとします。
もはや精神の限界に達しているライナー。もはや生きる希望を無くしかけていましたが、ファルコの声が聞こえて我に帰ります。
このへんまで来ると読んでて泣きそうになりますね…
その後、マーレに潜入してきたエレンに対し「殺してくれ」「もう消えたい」と懇願します。
エレンは巨人化しマーレの街を破壊するも、ライナーは意識を失い戦闘には参加しませんでした。
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まとめ
ざっと経歴を並べただけでも、びっくりするくらい危険な人生を歩んでいるライナー・ブラウン。
最新の状況では始祖ユミルのかわいそうレベルもかなりのものですが、ライナーも負けず劣らずですね。
作中ではライナーはまだ21歳くらいのはずですが、死にかけた回数は確認できるだけでも7回と想像を絶します。
「マーレの盾となり攻撃を引き受ける巨人にはまぁ…我慢強いブラウンが合っている」とマーレ軍の上官は言っていましたが
我慢強いのレベル超えてるだろ!
って感じですね。
かわいそうな人がかわいそうなまま死を迎えることも珍しくない「進撃の巨人」ですが、ライナーに関してはどうかハッピーな最後を迎えてくれ!と願う管理人でした。
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