登場人物ごとに年相応のほのかな恋愛模様も描かれる進撃の巨人。
あくまでそういったラブロマンスがメインテーマになることはありませんでしたが、いくつかの「これってもしかして…?」というカップル未満たちはほぼ全員死によって散っていきました。
こんな残酷な世界の中で、恋愛市場にまったく参加しないまま終わるんだろーなー、という二人がまさかの良い感じに…!
いったいいつの間に2人は心を通じ合わせていたのでしょうか。
これを検証するのは「地鳴らし」を止めるのと同じくらい重要な問題ですね。過去の2人の動向から考察していきましょう。
PR:日本最大級のマンガ(電子書籍)販売サイト【eBookJapan】
ベルトルトから巨人を継承した影響?
アルミンが水晶となったアニのもとに度々通っていることについて、エレンはベルトルトの記憶を継承した結果だと論じています。
超大型巨人を継承したことによってベルトルトの記憶をも継承し、それがアルミンの心にも影響を与えている、という説明です。
しかし、この時のエレンはわざとデタラメを交えた話をしているのでこの説明を鵜呑みにはできません。
というわけでこの記事ではこの説をひとまず棚に上げて考察しようと思います。
訓練兵時代からお互い好印象?
アルミンとアニが知り合ったのは訓練兵の時代。
頭脳明晰ですが身体能力に劣るアルミンと、戦闘力に長けながらも陰キャだったアニとはおそらく接点は少なかったでしょう。
作中で2人の会話が初めて見られるのはトロスト区への巨人襲撃事件の後です。
アニ「あんた弱いくせに根性あるからね」
アルミン「あ…ありがと」
アルミン「アニってさ…実はけっこう優しいね」
アニ「…は?」
これだけで好意があったとはさすがに言えませんが、少なくともお互いに認める部分はあったということでしょう。
アニが人をほめているシーンってほとんどないので(ディスっているシーンはいっぱいある)アルミンに対して悪い感情は抱いていなかったのだと思います。
アルミンとアニの攻防戦
個人的な感情は悪くなかったとしても、アルミンはアニの言動に対する不信感を覚えていきます。
対するアニはアルミンのことをただの「良い人」だと思っていたのかほとんど警戒していませんでした。
壁外調査
壁外調査ではアニは女型の巨人としてアルミンたちに襲いかかります。
アルミンは一度は殺されかけます。しかし、女型は相手の兵士がアルミンだと確認すると、それ以上危害を加えずに去っていきました。
他の調査兵は殺しまくっていたので、無駄な殺生はしないというより「知り合いだから」殺せなかったということでしょう。
後に交戦したジャン達も殺していないので「アルミンだったから殺さない」というわけではないと思われます。まだこの段階ではアルミンはアニにとって特別な存在ではなさそうですね。
一方、アルミンの方は女型の正体に薄々気づいていたはず。「死に急ぎ野郎」のあだ名への反応で女型が同期の訓練兵出身だと推定します。
アニとは断定できないまでも、候補には上がっていたでしょう。
ストヘス区での戦い
ストヘス区では憲兵となったアニをアルミンが説得し、エレンの救出に協力させます。
アルミンの人柄によってアニは動いたとみるべきでしょう。
この時点でアニは若干アルミンに好意はあったのかも。
しかし、その直後にアルミンの策にはまってアニは正体(女型の巨人)を見破られ、ピンチに陥ります。
巨人化したアニは、地下道に逃げたアルミン達に対して地面を踏み抜いて攻撃。
これは普通に死ぬ可能性があったので、やっぱりアルミンに対してまだ好意はなかったのですね(混乱)。
この戦いでアニは敗北し、巨人から取り出された直後に水晶化してしまいます。
水晶となったアニに通い婚状態
アニが水晶漬けになった後はしばらく放置されます。
アルミンがアニのもとに通っているとわかるのがエレンによるマーレ・レベリオ区襲撃事件の後。
それがいつからなのかは推測になりますが、後に復活したアニの話だと「何年も話しかけてくれて」とか「4年間話を一方的に聞いていた」とのことなので、水晶化した少し後くらいにはヒッチとアルミンが定期的に訪れていたことがわかります。
アニ水晶が拘束されていたのはストヘス区です。そしてアルミンはアニの水晶化以降、目まぐるしく動いていたのでストヘス区に再び行けたのおそらくはシガンシナ区でのジーク達との戦いの後…
つまりベルトルトを食った後ということになります。
うーむ、やはり棚上げしたベルトルトの影が浮かんできます。
ともかく、アルミンとアニが心を通わせた時期としてはやはりアルミンの通い婚が始まってからと言えるでしょう。
ただ、アニはアルミンがよく通ってくれたことに対して好意を持ったのだと思います。水晶化の前の戦いでは踏み潰そうとしていたので…
そのアルミンがなぜアニのもとに通ったかというと
会いたかったからだ…アニに…
諌山創『進撃の巨人』第131話「地鳴らし」より
うわぁ(*´∀`*)
つまり時系列でまとめると
- 第一段階アルミン→アニ
アルミンがアニに会いたかった
- 第二段階通い婚状態
4年間会いに行き続ける
- ゴールアニ→アルミン
動かない自分に話しかけてくれて嬉しい
という感じで、どうやら先に惚れたのはアルミンですね!
ではなぜそんな雰囲気をアルミンは出していなかったのか。それにはやはりベルトルトが関係しているのかと推測します。
ベルトルトはアニのことが好きでした。そしてアルミンもそのことに気づいていまいした。
そのことをネタにベルトルトを挑発して隙を作らせたりしています。
自己評価が低くいじめられっ子で良い人なアルミンとしては、優秀なベルトルトに対して無意識な遠慮みたいな感情があったのかもしれません。
しかし、そのベルトルトは帰らぬ人となり(しかもアルミン自身が食った)ライバルがいなくなったアルミンは心おきなくアニに——
ってこの想像はめちゃくちゃ最低なやつですね。この辺でやめときましょう…
スポンサーリンク
ミカサ「いつの間に…?」
ようやくアニの水晶が解けた時には「地鳴らし」によってすでに世界は滅亡の危機にあります。
残された時間が限られた世界で、2人の気持ちが素直になるのは当然の流れですね。
しかし第三者から見ればやっぱりアルミンとアニの心のつながりは意外なわけです。察したミカサも驚きを隠せません。
こういうことに鈍そうなミカサが真っ先に気付くのも意外ですが…。
さて、たいていのカップルは死別しているという過酷すぎる「進撃」の世界。2人に明るい未来が来ると良いのですが…
コメント